ところで、たまたま縁があった方から「万華鏡」の話を昨日聞きました。
万華鏡には特に思い入れもなく、特別な思い出もこれといってありません笑
多少昔を思い起こさせますが、だからと言って特別な感情が起きるわけではありませんでした。
でも話を聞いてみると面白い歴史があるんだなーって思いました。
ということで万華鏡をビジネスに落とし込んで話してみます。
話を聞いてみた結果、
・美しさが魅力の万華鏡
・美しい空間を提供しているビジネス
両方共、本質が一緒なのだという事に気が付きました。
というより、確認できた感じです。
今回は3つだけポイント挙げます。
1,コミュニティー的共存の考え方
2,秩序から得られるエネルギー
3,不確定性が教えてくれる教訓
1,コミュニティー
万華鏡の歴史を紐解くと、スコットランドの物理学者デイヴィッド・ブリュースターが灯台の光をより遠くまで届ける研究をしていたそうです。
その過程で、ミラーの反射によって生まれる美しいシンメトリー(対称性)が発見され、それが万華鏡というアイデアに繋がりました。
この
「灯台の光をより遠くまで届ける」
というのが情熱の源泉となり、その結果の一つとして「万華鏡」が生まれた。
その「光を重ね合わせる」という部分、まさにビジネス上でのコミュニティーと同じです。
今は「競争」ではなく「共存」で生き残る時代です。
競争:相手よりも一歩でも前に出る
共存:みんなと一緒に進む
共存するとは、お互いに力を合わせる事です。
これが「光を重ね合わせる」事です。
その結果、目指している未来の実現に近づける。
一人が及ぼせる範囲には限界があるが、皆で力を合わせれば、創発が起きます。
その結果、助けられる人の範囲も広がり、より大きな価値のうねりを起こせる。
コミュニティーにおいて光は、
「理念、世界観、哲学」
です。
それをより遠く、広く、深く拡散するためには、様々な方の力が必要です。
その為のコミュニティーです。
万華鏡のように光を重ね合わせるが如く、コミュニティーメンバーのユニーク性が融合され、創発し、コミュニティーの理念が体現されていく。
そこには、美しい「秩序」が生まれます。
2,秩序から得られるエネルギー
皆さん一度は万華鏡を覗いた事があるでしょう。
見える景色はとても美しいです。
美しいものには「秩序」があります。
そして、秩序がある場所はエネルギーが高いです。
雰囲気が良い、とも言えます。
例えば、部屋が汚い状態は無秩序で、掃除をすると、そこに秩序がもたらされます。
秩序がある場所はエネルギーが高いので、だから気持ちよく感じます。雰囲気が良くて、長くいたいと思います。
逆に部屋が汚かったり、机の上が散らかっていると、ノートパソコンの画面に向かって仕事をしていても、散らばっている物が視界に入ります。
気にしていないようでも、実は目には入ってきています。
だから、潜在意識下では反応しているのです。
意識では気がつかない間に、エネルギーが漏れている状態です。
物を見るという事に、人間はエネルギーを使います。
例えば、奥さんが髪型を変えたりしても、結構旦那さんは気が付きません笑
確実に視界に入っているはずです。なのに、気が付かないのです。
(あくまで一般論です)
しかし、奥さんが不機嫌なのをみて、
「あれ、俺なんか悪いことしたかなー」
と思ってふと奥さんの事を観察して、初めて気がつく。っていう経験ありませんか?笑
ともあれ、秩序がある場所はエネルギーが高いのです。居心地が良いのです。
これは、ビジネス、万華鏡に共通することです。
万華鏡は精神の安定にも優れた効果があり、知性を刺激し、想像力をかき立て、心を癒やすと言われています。
その万華鏡が海外では上手く利用されていて、セラピーに活かされています。
例えば、万華鏡をのぞく静けさと穏やかさの中でストレスが緩和されるそうです。
その結果、落ち着いて物事を考えられるようになり、不安な気持ちが消えるんだとか。
だから、待合室に万華鏡を置く病院もあるそうです。
これはとてもいい考えだな、と思います。
雰囲気のいい病院は、患者さんの待ち時間にまで心配りしています。
病院によっては、テキトウに週刊誌を揃えたり、昼間のワイドショー番組をテレビで流したりしています。
その結果、待ち時間は早く過ぎるでしょう。しかし、患者さんの気持ちに何かプラスのエネルギーを与えられているでしょうか?
芸能人の不幸話や人の不幸の話を聞いて、気持ちが良くなりますか?
ワイドショーや週刊誌はいかに読んでもらうか、見てもらうかを考えて作っています。
読んだり見たりすることは、エネルギーを使います。
待ち時間は過ぎ去るのは早いけれど、その分自分のエネルギーを使っているのです。
もしこれが万華鏡だったらどうでしょう?
万華鏡はエネルギーを奪おうとしていません。
逆に、見る人にエネルギー(価値)を提供してくれているのです。
仮に、エネルギーメーターが数字で見えるとしましょう。
患者さんの待ち時間を終わった後、どちらの患者さんの方が高く上がっているか?
ということを考えて、僕なら病院のコンサルをします笑
ところで、万華鏡はそもそもセラピー用に作られたわけではありません。
しかし、今ではその効用が認められるようになりました。
ここに僕は、
「秩序あるもの(美しいもの)が秘めているエネルギーが及ぼす可能性の広さ」
を感じました。
美しい万華鏡(秩序)という「物理的」なものに触れる事で、心(無秩序)という「抽象的」なものにやすらぎや癒やしをもたらした。
ん?これって自分がやっていることではないか?とふと思いました。
脳も無秩序になったり、秩序がもたらされたりします。
何かを学んだばかりは、情報が頭に刺さっている感じです。
それが、咀嚼していく中で溶け込んでいく。
僕がお手伝いをさせて頂いているクライアントには、とにかくアイデアは浮かぶけれど、脳の中がぐちゃぐちゃ状態の方が結構います。
だから、話をするときは、秩序立てて説明します。
もちろん、その秩序をもたらす際のひな形や、軸となる部分は一緒に考えます。
部屋の整理整頓と感覚としては一緒です。
脳の中にタンスをいくつか用意してあげます。後は、当てはまるタンスに必要なものを入れていく。
ちなみに、無秩序が悪いというのではないです。
無秩序にすることでひらめく「新しい秩序」というのもあります。無秩序と秩序の繰り返しの中で、咀嚼する力というのも養われます。
また、無秩序がもたらす不確定性にも、実は魅力が詰まっています。
3,不確定性
万華鏡で見られる「絵」には秩序があるけれど、次に何が来るか全く分かりません。
まさに不確定性なのです。
もし次に何が来るか分かるなら、かなり面白みが減りますよね。
筒を回す際に、次に見える景色が予測できてしまう。そこには喜びも驚きも無いでしょう。
コレはビジネスでも人生でも一緒です。
不確定性があるからこそ面白みがあります。今までの視点を広げてくれる驚きがあります。
その結果、視野が広くなるわけです。
だから、ビジネスには「不確定性」と「確定性」両方必要です。
例えば、
「コミットする」
これは、どちらかと言えば、「確定性」です。
既に未来が確定していて、そこに向かってエレベーターに乗るイメージです。未来に自分が成功することに対して「確信している」感覚です。
1つの未来を選んで、「きっとこうなる!」「こうするつもりだ!」とコミットしている感じです。
ここは「確信」していきたいところです。
逆に不確定性は、色んな未来がふわふわと浮いています。
「ゆらぎ」がある感じで、その中で「多分こうなるだろう(もしかしたら違うかも)」という感じです。
コミュニティーに入るメンバーの性質も同じです。
「掲げている理想の未来の実現に貢献したい」
という「意識」の部分では、コミットしていきたいところです。
そして、大まかに進む方向、ベクトルに関しても、ある程度は一緒の方角を目指している人を集めるべきです。
しかし、全員完全にベクトルを同じ人を集めるなんて現実無理ですし、逆に、直線的な進み方だと、味気ない冒険になります。
寄り道をした方が、より多くの体験を積めます。その結果、よりメンバーの視野が広くなる。
「理想の未来に到達する」その過程において、寄り道した方が、より成長できるわけです。
ともあれ、「万華鏡」という漢字3文字にも、人によって受け止め方はバラバラです。
僕も「万華鏡」の裏にある情報を知らなかったので、今までは完全にスルーでした。
しかし、今回万華鏡がそもそも出来た過程、それによってもたらされている活用事例、また、その仕組みの本質とビジネスとの関連性、を考察したことで、より自分の世界が広がりました。
皆さんも何か感じたことがあればぜひシェアしてくださいねー。
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