先日、
「これからの世界、どのようなビジネスが力をつけると思いますか?」
と聞かれたので、これからのビジネスが生き残る為に必要な「資質」についてお話しようと思います。
もちろん、ここにリストアップしたもの以外にも重要な点というのはあるのですが、まとめると以下の3点を持っている事が条件になるでしょう。
1,相関性を活かす意識
2,差異の尊重
3,次元を超えて助けていく意識(思い、祈り)
この3つは被っている部分もありますが、理解しやすいように3つに分解しました。1つずつ見ていきますね。
1,相関性を活かす
要するにこれは、
「異なる業種と繋がってビジネスを展開する」
という意味です。
今までの既存のビジネスというのは、一つのジャンルの中だけで展開していくものが主流でした。
例えば、音楽、哲学、物理、数学、英語のような教育的なものであれば、音楽の先生、英語の先生のような感じです。
服、キャリアカウンセリング、婚活、離婚相談、マクロビオティックでも一緒で、ファッションコーディネーター、キャリアカウンセラーって感じです。
これだと、同じジャンルの中でビジネスが展開されています。お金がそのジャンル内だけで移動していて、狭い世界の中で価値が循環しているに過ぎません。
これが、既存のマーケティングがもたらした結果です。
既存のマーケティングというのは、
「市場の需要と供給のバランスを調べて、需要の方が供給よりも多い場所を見つけて、その人達のニーズに合った商品を提供する」
という概念をベースに動くビジネスです。
この考え方をベースにビジネスを始めると、既に決まっている需要と供給という縛りから抜け出せず、新しい価値を創造することが出来ません。
しかし、ここで他の業種と混ぜあわせてみましょう。そうすると、今までに存在したことが無かったジャンルが生まれるわけです。
例えば、
英語 × 心理学
物理 × ビジネス
寿司 × 健康
音楽 × スポーツ
翻訳 × 自己開発
数学 × 投資
ダンス × 英語
例えば、
心理学の観点から英語を学んだり、
物理の観点からビジネスを勉強したり、
健康という観点から寿司を作ったり、
音楽という観点をスポーツの練習に組み入れたり、
翻訳という観点を自己開発に活かしたり、
数学の観点から投資を勉強したり、
ダンスの要素を英語の勉強に組み入れたり。。。
と、色々なジャンルを組み合わせることによって、今までに提供できなかった価値を提供できるようになるのです。
これが「新しいニーズを生み出す」という事なのです。
この考え方をベースに動けば、古くからのマーケティングの考え方である、需要と供給に縛られたビジネスに囚われない、自分独自のジャンルを展開しながらビジネスを進めていけます。
でも、これが行き着くところって結局は、
「人の人生を色々な角度から豊かにする」
という考え方が根本にあって、その為に「異なるジャンルを混ぜあわせる」という事になるというのが大事です。
2,差異の尊重
当然1番に関連しているのですが、異なる業種と組み合わせて新しいジャンルを創る為には、相手との違いを認める必要があります。
この違いって何なのかと言えば、
「価値観」
です。
要は「異なる価値観を認め合う事が重要だ」という事です。
例えば、僕のクライアントには歌を教えている人がいたり、英語を教えている人もいます。
この二人が目指している究極のところは、
「お客さんが歌、英語を通してより人生を豊かにしてほしい」
と思っています。
要は、志や理念を持って理想の未来を目指しているのは一緒なのです。
けれど、そこにたどり着く為の方法は歌だったり英語だったり違うわけです。
もし相手の「価値観」が認められないと、
「理想の未来へたどり着く方法は歌しかない!」
「英語を学ぶ以外で理想の世界を築く方法はない!」
と言って、他の人のやり方を認めないのです。
でも、どのやり方であろうと、「みんなの人生を豊かにする」為であれば、どんどん採用していけばいいと思うんです。
僕は、そうやって色々な人の「価値観」を採用することが、イコールで人生を豊かにしていくのではないか、と思っています。
自分の得意なジャンルに留まらず、他のジャンルから見た「人生を豊かにする方法」を採用できれば、新しい世界が広がると思いませんか?
差異というのは「尊重」してこそ価値が出るのであって、「隔離」しては可能性が活かされません。
広い意味で言えば、方法論に囚われず、お客さんの求めている「ニーズ・ウォンツ」を満たすという意味で言えば、今までのビジネスと変わらない普遍的な部分です。
お客さんのニーズは
・英語ができない
・歌ができない
じゃないんです。お客さんは、
・英語が出来ない事で、自分の未来が実現できない
・歌が出来ない事で理想の未来が実現できない
と思っているだけで、本当は解決方法があるかもしれません。
そして、お客さんのフォーカスを「方法論」から「ニーズ」に移してあげる事が大事です。なぜなら、お客さんが求めているのが「理想の未来を実現する」事であって、「英語が出来る自分になる」「歌が唄える自分になる」わけでは無いからです。
3,次元を超えて助けていく意識
これは、
「どんな異なる業種とも繋がっていく」
という思いを持ってビジネスに臨む、という事です。
「英語と音楽は結び付けられるけど、どうしても物理とか医学とはつながらないな〜」
と思ったとしても、これは「繋がらない」のではなくて、単純に「繋げられていないだけ」なのです。
要は、
「両方のジャンルを包摂する概念を見つけられていない」
という事です。
僕はビジネスコンサルタントをしている手前、よくこのような場面に出くわすのですが、こういう場面に出くわした分だけ自分も成長させて貰っていると思い、ありがたくお話を聞かせていただいてます。
最近では、翻訳をしている方の相談にのっていたのですが、「翻訳」というジャンルと他のジャンルをどうやって組み合わせるか?という話を最初にしました。
僕が最初に思ったことは、相手の意図を汲みとって訳するのが翻訳であれば、その観点から何か他のビジネスに繋げられないか?という事です。
相手が言いたいことを汲み取る能力は実は色々な場で必要とされていますが、訓練によって身につけられる部分も大いにあるのです。
友達同士の普段の会話でもそうですし、仕事のミーティングやセールスでも必須です。また、夫婦関係にも必要ですし、子育てとか教育現場では間違いなく重要なスキルの一つです。
そう考えると、その方が得意とされている
「相手の意図を文章から汲み取る力」
というのは、英日、日英の翻訳に役に立つだけでなく、実は日常生活に至るまでとても有効なスキルである、という事が見えてきました。
そうすると、あえて「翻訳」という看板を表に出すのではなく、
「相手の意図を汲み取れるようになると、人間関係で困ることが圧倒的に少なくなって、商談ももっと上手くいくようになりますし、プライベートでは人と接することが楽しくなり、なにより充実した人生を送れるようになれます」
という感じの事を前面に出せるようになれます。
その結果、お客さんの幅は単純に翻訳して欲しい人だけじゃなく、様々なジャンルの人のお手伝いが出来るようになります。
こうやってビジネスを展開していく限り、お客さんがいなくなるという事はありませんし、一度お客さんになった人と、ずっと付き合っていく事が出来ます。
しかも、この考え方だと、お客さんの方から自発的に居続けてくれるような関係を築けます。
競合にお客さんを譲らないようにするための、囲い込みマーケティングのような縛りをしないでも、成長するための機会が貰える場所だと感じてくれていれば、ずっと関係を持ってくれるのです。
。。。と実際のクライアントとのやり取りの例を交えながら説明しましたが、ここまで話した事は、結局は
「自分自身のコミュニティーを創る」
という目的の為に行うことです。その為に必要な要素として覚えておいて下さい。
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