※この記事は2016年に書いたものを、2026年10月に今の考え方で書き直しました。

起業したばかりの方から相談を受けると、「お客様のことを、まだよく知らないまま始めている」と感じることがよくあります。

偉そうなことは言えません。私自身も、最初はそうでした。うまくいかない時期を経て、ようやく手に入れたのが「お客様を中心に事業を考える視点」です。

当たり前に聞こえるかもしれません。でも、実際にお客様の立場で事業を考えられている方は、思っているより多くありません。

うまくいっているときほど、考えておきたいこと

以前、ウェディングムービーをつくる仕事を始めたばかりの方から、こんなお話を聞きました。宣伝はしていないけれど、口コミで少しずつ依頼が増えていて、ここ2か月はずっと仕事がある、と。

本当にすばらしいことだと思います。ただ、私がその方の立場なら、少し不安になると思います。お客様が来てくださっている理由を、まだ自分で説明できないからです。

理由が分からないまま順調なときは、お客様が来なくなったときに、何を変えればいいのかも分かりません。だから、うまくいっている今のうちに、お客様のことを知っておきましょう、とお伝えしました。

それは、その方のためでもあり、その方の映像を待っているお客様のためでもあります。

私も、順調なときに失敗した

私も起業してから数年は、驚くほど順調でした。その結果、お金や時間の使い方を誤り、あとで痛い思いをしました。

うまくいっているときほど、お客様のことを見なくなる。この経験があったから、今はどんなに順調でも、お客様の声を聞くことを最初に置いています。

お客様目線を身につける方法は、話すこと

では、どうすればお客様目線になれるのか。私の答えはシンプルで、「お客様と、とにかく話すこと」です。

特に、接客の仕事をしたことがない方は、まず100人くらいを目安に話してみることをおすすめします。私も日本のお客様向けの仕事を始めたときは、たくさんの方とお話しする時間をつくりました。

正直、しんどいです。50人を超えたあたりで、やめたくなることもあります。人数そのものが大事なわけではありません。10人で分かる人もいれば、100人話してもまだ分からない人もいます。大事なのは、お客様の気持ちが分かるところまで続けることです。

迷ったときの答えは、お客様が持っている

「ホームページに何を書けばいいですか?」「どんな方にモニターをお願いすればいいですか?」

こうした質問をいただくことがあります。でも、その答えのほとんどは、お客様が教えてくださいます。何に困っていて、どんな言葉で探して、何があれば安心できるのか。お客様と話していれば、迷うことは少なくなります。

「誰を助けたいか」が、お客様目線の始まり

好きなことで仕事をするのは、すばらしいことです。ただ、それを事業として続けていくなら、お客様の存在を抜きにはできません。

お客様目線とは、テクニックではなく、「自分は誰を助けたいのか」を決めて、その人のことを知ろうとし続ける姿勢だと思います。

事業は、「誰を助けたいか」から始まる。その人と話すことが、一番確かな近道です。

ABOUT ME
石川譲
石川譲
Globalcube Limited 創業者・代表。「事業は、『誰を助けたいか』から始まる。」をMissionに、日本・ニュージーランド・英語圏で事業づくりに伴走しています。1981年東京生まれ、2004年からニュージーランド在住。
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