自分との向き合い方

「心を麻痺させる」という生きる術

人って気づかない内に、生きているだけで色々なメンタルブロックを作ります。

「〰だから出来ない」と考えていると、そういう考え方の癖が出来上がります。

「仕事で、家庭で、色んな問題が起きている」となった時に、「問題を起こす、自分の思考の癖」と、「その問題を更に悪化させる、無意識の行動パターン」というものが必ずあるという事です。

ただ多くの問題は、最初は小さな事から起こります。だから、ちょっとかゆかったり痛かったり気持ち悪かったりする程度で、とりあえず生きていけそうだから、と無視します。

でも、自分が無意識にやってしまう癖を無視するせいで、その問題は更に悪化してしまうんです。

こうした問題を起こす思考パターンや、それを悪化させる無意識の癖。

これらは、誰もが持っているものであり、僕ら(人類)が乗り越えなければいけないテーマなんじゃないかな、とまで最近は思うようになりました。

当たり前の話なんですけど、癖がある、と気づいて、癖として見極めて、丁寧に向き合って消化しない限り、表面的には、”違った原因”として見えるのですが、もとを辿れば同じ原因で、何度も何度も問題を起こします。

そしてもとの原因からは、目を背けたくなるのです。そして、目を背けている事にすら気がついていない事の方が多かったりします。

自分の場合はそれが「心を置き去りにする癖」でした。

これはおそらく幼少期の頃に培ったスキルなんだと思います。父親が2ヶ月で亡くなり、母親は仕事をして支えてくれつつも、当然心身共に壊れ、結局祖父母と一緒に暮らす事になったので今まで一度も母親と一緒に住んだ事がなく、寂しさや苦しさなどを遠慮なく心の底から吐き出せる場所を作れなかったので、感情の処理の仕方が分からなくなり、いつからか「心を麻痺させる」という術を生きるために覚えました。

ただ、この癖のおかげで手にいれる事が出来たモノや体験もたくさんあります。なぜなら、感情に左右されずに、一度決めた行動を継続できるので、いつの間にか手に入れたいと思った結果が手に入るんです。

だいたいほとんどの挫折って、やると決めた事を最後までやり切れない事が多いのかなと思っていて、その問題を解決する方法としてはとても役に立ったのです。

例えば、学生時代は受験で合格率10倍の志望校に合格したり、学年成績250人中230番から一気に12番まで上げたり、大学入学当初全国大会に出た事のない選手が80%を占める中、体育会テニス部で下から2番目からクラブ内で2番になったり。

起業してからも、他の人が1日ブログを1記事だけ書いていた時、3つのブログを立ち上げて3記事投稿して月収100万円達成したり、コンサル募集して1週間で600万円稼いだり、と力技だけで障害をねじ伏せて結果を出してきました。

しかしですね、当然心を置き去りにした事による副作用がありました。それは「何を達成しても喜びを感じれない」という事です。これには本当に困りました。

やり切った事による達成感は感じていたし、やり切れた、結果を勝ち取る事が出来た経験が自分に自信をつける事にはなったんで感謝はしているんです。でも、どこか物足りない、というか、喜べない自分に対してすごい違和感を心の奥底で感じていました。

特に辛かったのが、僕一人で達成した分には自分が感じる違和感だけなんですけど、他の人も巻き込んで一緒に取り組んだ挑戦を達成した後の瞬間でした。

毎回みんなが喜んでいる中、もちろん表面的には喜んでいる素振りを見せていましたが、心の中では「何にも感じていない自分」がいました。だけど、空気を壊したくない思いから、喜んでいる「フリ」をしてて、そんな繕っている自分が嫌でしたね。いやー、本当に辛かった。

ただそれでも「そんな感情に振り回されていたら次の目標達成できないぞ俺!」と意図的に無視して(消化するのではなく)突き進んできたのですが、その過程で何度も心と体のズレが現象として現れていました。

僕の場合はそれが自分の作っている「ビジネス」を通して見事に鏡のように映し出されていました。ただそれに気がついたのが4年前ぐらい。これに気がつくまで、ビジネス始めてから壊して作ってを繰り返して10年ほど掛かりました。

そして、気づいてからがまた大変です。「心を麻痺させようとする自分」がいるのは分かった。その自分と丁寧に向き合って、話を聞いてあげる事で落ち着かせる、という練習をしないといけなくて、今までやった事が無いから本当に毎日挑戦です。

また、心を麻痺させた事によるネガティブな経験があるので、どうしてもたくさんの人と何かに向かって挑戦しようとするプロジェクトなどに参加するのが苦手です。

ある意味条件反射になってると思います。それぐらい自分の中に組み込まれている。でも今はそういうリアクションをする理由に気がつけたので、条件反射的に物事を歪めてみない能力も鍛えるようになりました。

こうやって、そこに向き合ってこそ、真の成長ってのはあると思いますし、真の誠実さ、謙虚さというのを手に入れられるし、本当の意味で幸せだと言える人生を歩めるのだと思っています。

その時に大事になってくるのが、「将来の自分を信頼する」という事かなと。

この確信があることで、他の人を妬んだり、羨んだり、蔑んだりと、攻撃的になることを防ぐことが出来るようになるんです。

別にいきなり確信を持てるとは思っていません。

そして、これは一度持ったら一生無くならないものじゃなくて、ダイナミックに常に変形し続けているものだと思います。筋トレと一緒で、毎日ずっと練習し続けないと弱っていく感じです。

それでは、今日はこの辺で。

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