コンサルタントを一度辞める事に。。。

1章では、自分が働く上で意識している事について話したんですけど、今回は、コンサルタントとして働いている中でぶつかった困ったことについてお話します。

僕のシンプルな思いとして、ビジネスでは成功しているように見えるけれど、プライベートはカオスの状態、という人を一人も出したくありません。ってか、普通にそういう人見たくないですよね?

でも、ビジネスで大成功している人が、日常生活では悲惨な人生を送っているという話は全然珍しく無いんですよ。実際に僕のクライアントさんでもいますし。。。

その理由というのは、ビジネスとプライベートを完全に立て分けているからで、しかも、立て分けてもビジネスは何とか回っていくから(短期的に観れば)なんですね。要は、ビジネスで上手く行ってお金が入ってきて気持ちよくなって、家庭とか人間関係で上手く行っていない時の気持ちってのが相殺されている感じなんですよ。

でも、そういう人と付き合っていると、こう色々と話すことがあるわけじゃないですか、クライアントになると。その時にめっちゃ苦んでる事をシェアしてくれたりすると、「うわー、こんなんだったらビジネス上手く行ってても全然うらやましくないな−」って思っちゃうんですよね。

こういう状況になっちゃう一つの大きな理由ってのは、これとは反対に今までのビジネスだと、利益追求が第一義とされていたので、その目的を達成するためにという観点から、ビジネスをどのように展開していくかを考えるのが普通だったわけです。

もちろん、利益の上がらないビジネスなんて成り立たないし、お金稼げなきゃ一緒に働いてくれてる人にお金払えないんで、そうなったら社員とかの家族にも迷惑が掛かるし、そういうひもじい思いさせないためにも、もう利益出すなんてのは当然なわけですよ。ただ、それだけなの?っていう話で。

僕も色々な方のアドバイスを頂きながら今に至ってるんですけど、数年前までは、そういう古くからの慣習や考え方をアドバイスしてくれる人に会うたびに、結構自分のやっている事を否定されたりしてたんですね。

例えば、僕はお客さんとの「信頼関係、繋がりが大事」だとめっちゃ思ってるんで、毎回のメールでセールスを掛けるという事はしていなかったのですが、って、今ももちろんしていませんがその当時は、毎回のメールでセールスをするのが「常識」だったみたいで、

「石川さん、慣れ合いの付き合いをしているんじゃないんですからね。
商品が売れなければビジネスが続けられないんですから、
一回でも多く見込み客と接触して、セールスを掛けないとダメですよ!」

って言われたりしました。いや、別に毎回セールスする事があればすりゃいいと思うんですよ。でも、その売り手と買い手を明確に立て分けるっていう姿勢が僕にはしっくり来なかったんですね。とか、

「もっとしっかり煽って下さい!
そんな中途半端な押しじゃ、商品売れませんよ!
ビジネスってそんな甘くないんで。
まずは言われたとおりにやった人が成功するので、後は石川さん次第です。」

という事を言われたりしました。
その時の僕の反応は、

「確かにそういう側面もあるとは思うんだけど、なんかこう、お客さんとの付き合いをドライに割りきってビジネスを続けるのって、心もしんどいし、実際に将来の不安も消えないよな〜。」

ってずーっと思っていたんですね。

 

他にも利益最優先主義の弊害を挙げるとすれば、例えば、利益を伸ばすためのコンセプトとして、

1,値段をあげる
2,経費を減らす
3,リピート率を増やす

というのが基本にあります。

もちろん、このコンセプトが役に立たなくなる、というわけじゃないんで、その点勘違いしないように。むしろ、僕のクライアントさんにも大いにこのロジックは取り入れて貰っています。

ただ、この「利益追求が第一」という理念からこのコンセプトを利用するので、

・とにかく売りつける(煽り型セールス、嘘の実績を見せる)
・とにかく経費を安くしようとする(ブラック企業の誕生)
・他の商品の悪口ばかり言う(新興宗教型セールス)

のような特徴を持ったビジネスがたくさん生まれちゃったわけですよ。今でも残念ながら生まれ続けていますけど。

まあ、個人店では「値段を上げる」というのは逆にしない人が多くて、むしろ僕的にはもっと上げるべきだ、ってクライアントを説得するのに必死です。逆にネットビジネス業界では、「そんな情報無料で手に入るだろ!」という物が数千円から5万円ぐらいで売られていたりします。

ともあれ、この現状が僕の人生哲学とどうしても合わなくて、なんかこう「体温が無いビジネス」っていう感じがドライで嫌いで、でもビジネスの世界だから、と割り切っていた部分もあり、モヤモヤした状態で最初の頃はビジネスを進めてたんです。

その当時は集客に特化したコンサルティングをしていたのですが、そんな状態でビジネスを続けているわけですから、当然自分自身がサポートする内容もモヤモヤしてきます。そうすると、クライアントにも伝わるわけですよ。

なので、何とかその気持ちを隠そうとして、今までの主張を貫いていたのですが、やはり自分自身は騙せないっていうか、お客さんにもめっちゃ失礼じゃないですか。「うーん、自分のやっている事に自信が無いんですけど、楽しくないんですけど、でもお金稼ぐためにやってます」って事ですからね、ぶっちゃけて言えば苦笑

なので、僕はその隠し事をしている事の気持ち悪さに耐え切れなくなって、スッキリするまで、コンサルティングから身を引くことにしたんです。

今から考えれば、家族もいるのに突拍子も無いことをしたなとは思うんですけど、心で思っている事と実際の行動がズレていると、エネルギーがドンドン漏れていくのが分かります。それにお客さんにも伝わるし、自分のモチベーションも上がらないし、智慧も沸かないし、もう悪いことづくめですよ笑

でも、コンサルタントとして働くの辞めた結果、精神的なエネルギーが漏れていくのをストップすることが出来たので、気持ち的には不思議と楽になりました。確かに収入という意味では激減したんですけど、それ以上にメンタルのしんどさは耐え難いものがあるなって僕は思いますね。

こう起きている時も寝ている時も、お客さんに対して隠し事をしている自分ってどうなの?って考えたりして、もうメッチャメンタルが不安定で、怒りやすくなるし、逆に忍耐力も無くなってて些細なことにイライラしたり、もう嫌な時期でしたよ本当に。

まあでも今から思えば、あの時にどん底を味わったことで新たな道へ踏み出す腹を決めることが出来ました。だから、あの時期は失敗でも何でも無く、今のステージに来るための「部品」だったんだな、って思うし、こうやってシェア出来ているのも、あの時期を体験できたからなんで、暗黒のあの時期には感謝してますよ。

ところで、どういう道へ踏み出したかというと、「非効率にこだわる」という活動です。これだけじゃ良くわからないと思うので、3章にまとめました。興味がある方は、下のリンクから続きをどうぞ。

3章 非効率にこだわるとは?